整骨院・接骨院・ほねつぎ 全部同じって知っていました?
接骨院・整骨院の中にたまに「ほねつぎ」と書かれているのを見たことはありませんか?
ほねつぎとは何でしょう!(^^♪
ではその「ほねつぎ」についてご説明していきます。
ほねつぎとは
ほねつぎとは、骨接ぎ、または、骨継ぎ、と書きます。広辞苑で調べてみると、骨折や脱臼 (だっきゅう) などを治療すること。また、それを職業とする人。接骨。整骨。とされています。
ほねつぎ・接骨院・整骨院は同義語なんですね。これを開設できる資格が「柔道整復師」という国家資格なんです。
骨折とは→骨の連続性が完全または不完全に断たれた状態のこと
脱臼とは→関節の連続性が完全または不完全に断たれた状態のこと
と、定義されます。
つまり、事故やケガなど何らかのトラブルで障害を負った(連続性が断たれた)「骨」を「接ぐ」「継ぐ」ことによって元に近い状態に治すこと、それが「ほねつぎ」です。
ほねつぎの歴史
江戸時代にさかのぼります。「活法」は蘭学や中国医学、実証医学等の影響を受け「整骨術」、「接骨術」、「骨(ほね)継(つぎ)療治(りょうち)」と呼ばれ受け継がれてきました。大正期以降は西洋医学の知識を取り入れ「柔道整復術」として今日に至っています。現在でいうところの近所のリハビリ施設ですね!
その昔は「ほねつぎ医者」とも呼ばれ外科的手術のような観血的治療ではなくあくまで保存的に外傷を治療するエキスパートとして活躍しこの文化を繋いできたことから、我が国固有の伝統医学、といえるものであるのです。かつてはよく見かけた柔道場と併設されたほねつぎが歴史を物語っていますね。
「骨をつぐ」とはどういったことをするのか?
例えば、骨折の中でも完全骨折と呼ばれるものについてですが、これはいわゆるヒビとは違い完全に骨が折れている状態、分かりやすくいうとポッキリいってしまっていることをいいます。余談にはなりますが、お医者様にヒビ入ってるねと言われた方もいらっしゃると思いますが、ヒビもポッキリいっていないだけで立派な骨折(不全骨折)です。
話を戻します。骨折の中でも完全骨折の場合、折れた部分で骨が通常ではあり得ない変な方向を向いてしまっていることや、部分的に骨同士が重なってしまっていることがあります。
そういった状態を、手術するのではなく自らの手や時に道具を駆使して引っ張ったり回したりしながら元の位置へと戻していきます。これを徒手整復といいます。この徒手整復こそが「骨を接ぐ・継ぐ」術または行為にあたります。そのほねつぎという術または行為を、厚生労働大臣認可の国家資格を持ち法律に則ったうえで行うのが柔道整復師です。そうです、接骨院・整骨院で働く私達のような人です。
折れた骨を動かすなんてそんな物騒な・・・と思われるかもしれませんが、そもそもヒビのような比較的程度の悪くない骨折に関しては積極的にグイグイ動かすようなことはいたしません。徒手整復を行わなければならない場合においては、古来から広く使用されてきた伝統的な技術がベースとなっていますし、さらにそこに現代の医学的な知識や技術も取り入れながら常にアップデートさせて、最大限の安全・安心を提供できるように尽力しています。
もちろん、折れた骨の位置を元に戻して、はいおしまい、というわけではありません。せっかく元の位置に戻したわけですから、そのいい位置のままキープしておかなければなりません。それが固定です。(ギプスや添え木、包帯固定、三角巾などが一般的ですね)
そして、損傷部の回復を早めるために電気療法や温熱療法も取り入れます。さらに、そのままでは固定を取り除いた後に関節が固まってしまいせっかく回復したのにも関わらず動かしにくいなんてことにもなりますので、物理療法や機能訓練といったリハビリにも力を入れていきます。ここが我々の得意分野です。
ほねつぎで骨折を整復するメリット
- 損傷を最低限に抑えることができる。
- 皮膚や皮下組織を傷つけないので傷跡が残らないし、感染のおそれがない。
- 治療費が安い。
- 毎日訪台交換や経過観察できるのでキメ細やかなケアができ、固定しながら同時に物理療法も行うので、リハビリの期間が短縮できる
最初の処置からリハビリ等アフターケアまでを安心してに行うことができるというのがほねつぎの最大の魅力です。
ほねつぎは骨のエキスパート
ほねつぎについては柔道整復師という国が認めた国家資格のため、健康保険、交通事故、労災が適応されます。こういった技術は骨折や脱臼だけではなく、捻挫、打撲、挫傷などの怪我の処置にも応用されています。まさにケガのエキスパートなわけです。 骨折・脱臼・不全骨折に関しては応急処置を除き医師の同意が必要となります。